聴覚障害者のために字幕が入り、
視覚障害者のために、状況説明が副音声として流れる。
見えなくなって、映画をあきらめていた僕に、
再び、映画を見る楽しみがもどった。
バリアフリー映画、最近は毎月のようにどこかで上映されていて、
僕も時間が合えばいきたいと思っているのだが、
なかなかタイミングが合わない。
年に数本がやっとだ。
バリアフリー映画で味をしめた僕は、
普通の映画にも足を運ぶことも出てきた。
映画って、やっぱりいい。
今日のボランティア講座での雑談の中で、
バリアフリー映画の話題になった。
副音声を聞きながら、
画面を想像すると知った彼女は、
「自由に想像できるからいいですね。」と笑った。
彼女は、インドから留学してきている高校生だ。
そんな風に思えるのは、
彼女の大陸的な感じ方なのか、
高校生という柔らかな年頃のせいなのか、
僕には判らない。
でも、そんなことを会話できることが、
本来のバリアフリーなのだろう。
いろいろな国のいろいろな民族と、
いろいろな世代の人と、
コミュニケーションがとれれば、
人生は、きっと楽しくなる。
見えない人とも、聞こえない人とも、
コミュニケーションがとれれば、
人生は、きっと豊かになる。
そして、地球はやさしくなる。
(2013年11月23日)