水曜日は城陽市で開催された京都府盲ろう者向け通訳・介助員養成講座に出かけた。
木曜日は京都市で開催された盲ろう者向け通訳・介助員養成講座だった。
社会には数は少ないけれど、目と耳の重複障害の方がおられる。
全盲ろう、全盲難聴、弱視ろう、弱視難聴の方々だ。
総称して盲ろうと呼ぶことが多い。
どの程度の見え方なのか、聞こえ方なのか、どちらが最初に障害となったのかいろい
ろだ。
それによって、お互いの手話を触る触手話、手の指を点字の6個の点としてサインを
送る指点字、あるいは掌に文字を書く、耳元で大きな声でゆっくり話すなどコミュニ
ケーション手段はいろいろだ。
僕はこの講座では視覚障害を伝える科目を担当している。
講座の目的などを考えるとつい真剣になってしまう。
僕の講義が少しでも受講生の学びにつながればうれしい。
ささやかかもしれないけれど、僕自身が盲ろうの人の力になれるということになるの
だ。
まさにやりがいのある仕事のひとつとなっている。
だいたいがマイナーな世界なので受講される人は少ない。
それでも毎年集ってくださる。
僕はいつも不思議な空気を感じながら講義をしている。
人間の愛が生み出す空気だ。
誰かの力になりたいという純粋な思いだけがエネルギーとなる。
僕はいつも最後に感謝を伝える。
受講してくださったことへの感謝を伝える。
見えない聞こえない世界、僕には想像もできない。
想像したくないのかもしれない。
でもそこに、寄り添ってくれる人を感じたら、それはなんとなく分かるような気がす
る。
(2024年7月20日)