師走の朝

東新宿のホテルで師走の始まりの朝を迎えた。
いつも通りの早い目覚め、シャワーを浴びてコーヒーを入れた。
コーヒーは愛飲しているイノダコーヒーのスティックタイプを持参している。
香りが部屋にこぼれ出す。
それから、アイフォンのアップルミュージックを使って朝のクラッシックを流した。
香りと音と味覚が結合する。
ささやかな幸せが生まれる。
同行援護資質向上研修は4日間の開催なので半分が終了したことになる。
僕はこの研修の責任者となっている。
僕には少し荷が重い役職なのだが、仲間のサポートを受けながら頑張っている。
全国から集った受講生の皆さんにいい研修を届けたいという思いは強い。
初日の東京は美しい水色の空の下にあった。
教えてくださったガイドさんと歩きながら空を見上げた。
久しぶりに水色を思い出した。
二日目は実技講師陣も加わって新しい緊張感も生まれた。
講師陣と受講生、あるいは受講生同士、生まれた空気は少しずつ熟成していく。
それぞれの受講生の学ぼうという意欲が全体を活性していくのだろう。
そしてそれぞれの人生への思いもそこにあるのかもしれない。
学びが僕達に寄り添ってくださっているのを感じる時、関われた機会に感謝する。
そして今回は研修終了の翌日に大きなイベントが控えている。
それを無事終えたら滋賀に帰ることになる。
66歳という年齢からすれば体力はあるのだろう。
丈夫に産んでくれた親に感謝だ。
いつまで活動を続けるのかと尋ねられることがある。
まだ答えは出ていない。
見える人も見えない人も見えにくい人も、皆が笑顔になれる社会。
遥か遠くなのは分かっている。
分かっているからこそ、足が動く間は歩かなければとつい思ってしまう。
こんな痩せっぽっちののろい足では邪魔になるだけかもしれないという思いもある。
とりあえず、今できることは頑張ろう。
愚直に丁寧に、そして魂を込めて頑張ろう。
(2023年12月1日)