4時からラジオの前で動けなかった。
敗れはしたが戦う気迫は伝わってきていた。
ノーサイドの笛の後、自然に拍手をしていた。
桜のジャージの選手達をなんとなく誇らしく感じた。
高校生の頃、ラグビー部に入れてもらった。
既に少し視野が欠けていた僕は選手にはなれなかった。
公式戦に出たことはない。
それでも練習にはいろいろな形で参加できた。
楕円形のボールを必死で追いかけた。
同学年の部員とは今でもつながりがある。
まなぶもただともしょうじもとしも皆かっこよかった。
そのひたむきさは素敵だった。
卒業式の後、一人で部室にさよならを言いに行ったことを憶えている。
最高だった時間にありがとうを言ったのかもしれない。
まなぶは20歳代後半、一人でニュージーランドを自転車旅行した。
お土産はオールブラックスのジャージだった。
僕の人生の宝物のひとつになっている。
ラグビーに縁があったお陰でラジオ中継を画像で思い浮かべることができる。
スクラムもモールもラックもラインアウトも一応分かる。
トライの瞬間もわかる。
キックされたボールがゴールポストを通過する数秒は美しい。
美しい映像の思い出を幸せだと思う。
そんな時間を過ごせたことを幸せだと思う。
また次のサモア戦も応援したい。
(2023年9月18日)