雪やこんこ あられやこんこ。
灯油販売の車が数日前も走っていた。
暖かい日だったのでちょっと違和感を覚えた。
でもそれは僕の間違いだった。
今朝の大津はまさに銀世界になった。
しばらく外に出てみたがどんどん雪が降っていた。
雪やこんこの歌が自然に口からこぼれた。
小さな小さな声で歌い始めたがいつの間にか少しだけ大きくなった。
さすがに近所に聞かれるのは恥ずかしいからそこは気をつけた。
うれしい気持ちが歌になっていったのだろう。
子供の頃を思い出した。
いろいろな歌を大きな声で歌いながら学校から帰った日もあった。
冬には冬の歌を歌った。
雪やこんこの歌も焚火の歌も好きだった。
雪山讃歌も好きだった。
雪やこんこはずっとこんこんと歌ってた。
どの歌も分からない歌詞の部分は適当な替え歌で歌ってた。
それも楽しかった。
一番好きだったのはスキーかな。
ヤマハ白金 光を浴びて。
少し急ぎ足で帰るには丁度いいリズムだったのかもしれない。
あれから60年生きてきたのだ。
ここまで元気でよく生きてこれたなとふと思う。
ただそれだけで自分自身にご苦労様と言いたくなる。
見えていた時があった。
見えにくい時があった。
そして今がある。
どの時も僕にとったら大切なかけがえのない人生だ。
そしてこれからも大切にしていきたい。
雪の降る街を 雪の降る街を。
(2023年2月21日)