コロナワクチンの二回目の接種が終了した。
今年度中に65歳を迎える僕はギリギリセーフで高齢者と認められたのだ。
うれしいようなちょっと淋しいような複雑な気持ちだった。
若い人は発熱などの副反応が出やすいとのことだったのでちょっと心配していた。
こっそりと発熱の予感もあった。
残念ながら腕が痛い以外は何も起こらなかった。
これもまた複雑な思いだった。
自分で思っているよりも老化は始まっているのかもしれない。
自分自身の画像を確認できないということは致命的な弱点なのかもしれない。
いや、考えようによっては得をしている可能性もある。
見た目を気にする必要もないのだ。
接種の日は家で安静にして過ごした。
そして翌日から普通の生活に戻った。
午前中は小学校での講演だった。
午後は京都の真ん中にある福祉の専門学校での特別講義だった。
結構ハードな一日となった。
クタクタになって四条通を歩いた。
コンチキチンの鐘の音が流れていた。
録音の放送だった。
通りには提灯も飾ってあることをボランティアさんが教えてくれた。
今年も祇園祭は中止らしい。
コンチキチンが淋しそうに聞こえた。
人間は失ってから初めてその大切さを知るのだろう。
振り返れば人生もそんな感じだ。
さりげない日常が早く戻ってくれるようにと願った。
(2021年7月6日)