ウグイスかなと思いながら朝の空気に耳を澄ませた。
判断するには時間がかかった。
それくらい下手な鳴き方だった。
ウグイスと分かった後でも僕の耳は聞き続けた。
少しハラハラしながら聞き続けた。
そして微笑んでいる自分に気づいた。
上手な鳴き方だったらここまで聞き続けなかったのかもしれない。
下手でも一生懸命に頑張っていることに心が動くのだろう。
自然に応援してしまうのだ。
劣等生だった自分自身の人生へのエールかな。
今日も頑張ろうと思った。
ウグイス君、ありがとう。
頑張り続ければ、きっと少しはうまくなるからね。
(2020年4月6日)