栄光館の建物の三階にあるチャペルで講話をする機会を頂いた。
栄光館は歴史の重みを感じさせる重厚な雰囲気が漂っていた。
新島襄の妻の八重の葬儀はここで行われたし、ヘレンケラーの来日の際の講演会場に
もなった建物だ。
そこの三階に続く石段はそのままだった。
エレベーターも何もなかった。
自分の足で一段一段を上っていった。
不思議な感覚になった。
チャペルにはおごそかな空気が流れていた。
歴史が過去の者ではなくて今につながって生きていることを感じさせられた。
僕自身が洗浄されていくような気がした。
空気は誰にも見えない。
僕にも他の人にも見えない。
それでも等しくそこにある。
当たり前のことがとても深い意味のあることのように感じた。
感謝を意識しながら呼吸した。
(2019年12月11日)