放課後の中学校の教室、学年の先生方と僕は話し合いをした。
視覚障害者のサポートについて生徒達に体験させたいとのことだった。
僕は当事者として関わった。
そして実際にアイマスクを装着していくつかの体験もしてもらった。
先生方はとても熱心に体験されていた。
僕の日常の活動は種蒔きだ。
未来に向かって思いを込めて種を蒔く。
単発で生徒達に出会う僕にはそれしかできない。
発芽した種を育てるのは先生方だ。
だから僕は願いや希望を先生方に託した。
歓談の中にも先生方の教育者としての姿があった。
それぞれの先生が未来を見つめてくださっているのを感じた。
ありがとうございますという思いが身体を包んだ。
土砂降りの雨の中、バス停まで送ってもらいながら自分の人生を振り返った。
僕がこうして今何かを考え生きていけるのは、
子供の頃から出会った先生方が導いてくださったからなのだろう。
出来のいい生徒ではなかった。
手こずらせたことも多くあった。
もう天国にいってしまわれた先生がほとんどだ。
たくさんの生徒に出会われるのだからすべての生徒を記憶してはおられないのかもし
れない。
僕自身もすべての先生の記憶があるわけでもない。
でも教えてくださったことが僕の人生につながっていったのは間違いない。
改めて教育の大きさを感じた。
そして今日出会った先生方の言葉を思い返した。
「共に生きていく社会がテーマです。」
土砂降りの雨はいつかやんで夜空には星が輝くのだろう。
たくさんの星がそれぞれに輝くのは美しいのだろうなと思った。
先生方に深く感謝した。
(2019年11月19日)