昨日は京都LVネットワークの運営委員会、総会、そして夜は懇親会だった。
LVとはロービジョンの頭文字だ。
医療と福祉がつながっていくことを目的にネットワークが生まれた。
見えにくくなった人が、あるいは見えなくなった人が、
より豊かな人生を送れるようにとの願いがスタートとなった。
眼科医の先生方がけん引力となってくださっているのがうれしい。
こういう取り組みが広がれば笑顔を取り戻す患者さんが多くなる。
懇親会が終わって料理屋さんを出た。
バス停までは少し距離があった。
副会長の先生がさりげなく僕の手引きをしてくださった。
病気を治したかった僕、
病気を治してあげたかった先生、
お互いの希望はかなわなかったけれど、お互いの気持ちは通じ合った。
医学はパーフェクトではない。
でも、治してあげたいという思いが治療を切り開いていくのだろう。
僕の病気もいつか治るようになるのかもしれない。
僕には間に合わないとしても、それは心からうれしいことだ。
先生はバスの乗車位置の点字ブロックまで僕を誘導してくださった。
僕はお礼を伝えて別れた。
それから深呼吸をしたらしみじみとうれしくなった。
風に吹かれて歩いて帰るとおっしゃった先生の後ろ姿にこっそり手を振った。
(2019年4月29日)