食卓のグラスに生けられたピンクのガーベラを指先で触る。
触れるか触れないかくらいの感じでそっと触る。
花弁を確認しているとやさしさと一緒に命のみずみずしさも伝わってきた。
指先にカメラがあるような感じだ。
中心部が紫という説明でその画像を思い浮かべる。
自然と笑顔がこぼれる。
幸せなこの瞬間がまた新しい思い出になっていくのだろう。
見えなくなって流れた歳月、
画像はないのにいろいろな瞬間がアルバムに残っている。
ページをめくるごとに思い出が蘇る。
喜びや悲しみや苦しみや希望、
それが全部集まって僕の人生なのだろう。
まだまだ新しい写真を心のアルバムに貼っていきたい。
そして最後には豊かな人生だったとつぶやきながらアルバムを閉じたい。
(2017年9月21日)