つくつくぼうしの鳴き声が夏の終わりを告げている。
コオロギも鳴き始めた。
朝夕の風もだいぶ涼しくなった。
秋の気配が忍び寄ってきている。
そんなことを感じながら小学校の福祉授業に向かった。
季節を感じたりした時、僕はふと空を眺めたりしてしまう。
一日に幾度か空を眺めている自分がいる。
徐に眺めるのはちょっと照れくさくて少しだけ上目遣いに眺めていることが多い。
「何色が好きですか?」
10歳の少女に尋ねられた。
僕は時々見てしまっている空の話をした。
子供達から水色とか青色とかのささやきが聞こえた。
僕は空色、海色と思った。
「何色が好きって尋ねる時、尋ねる人の心の中には見せてあげたいっていう気持ちが
あるらしいよ。」
僕は質問した少女にありがとうを伝えた。
(2017年9月14日)