学生達と映画を鑑賞した。
ユニバーサル上映だった。
聴覚障碍者のために字幕がついていた。
視覚障害者のために副音声での場面説明がついていた。
見えないとか聞こえないとかの障害を越えて楽しむことができる映画だった。
家族の愛が基本的なテーマだったがいろいろと深い内容の映画だった。
場面によっては笑い声もあったが、すすり泣きも幾度も聞こえた。
僕も声は出さなかったがハンカチで流れる涙を拭うシーンもあった。
映画という表現にあらためて深い感動を覚えた。
映画が終わって会場を出て歩きながら、
「心が痛かったですね。」
サポートの学生がつぶやいた。
いつの間にか僕のボキャブラリーからは消えていた言葉だった。
僕にはできない的確な言葉の表現だった。
年齢を重ねて生き方上手になってしまったのかもしれない。
「心が痛い」とストレートに表現できる柔らかさをとても素敵だと感じた。
心の痛さから目を背けたりごまかしたりしている自分に気づいたように感じた。
うれしい時はうれしい、悲しい時は悲しい、苦しい時は苦しい。
素直に表現できる毎日を送りたい。
自分を見つめ直す一日となった。
(2017年9月10日)