たまたまなのだが、一週間に二人の青年から同じ依頼があった。
「風になってください」への著者サインの依頼だ。
1人は広島県在住の青年で、
もう一人は大阪の高校生だった。
二人には接点はないから偶然ということになる。
僕のサインに価値があるとは思えない。
プレミアがつくこともないだろう。
「風になってください」は僕の思いを伝えるために書いた本だ。
見えない人も見えにくい人も見える人も、
皆が笑顔になれる社会を願って書いた。
若者達に届くような力があるとも思えないし、
これからの人生の羅針盤になるような種類のものでもない。
でも時々こういう依頼を受ける。
それが何を意味しているのかは僕には判らない。
間違いないことは、若者達は未来に関わっていくということだ。
いつものように心を込めて、いや無心になってサインをした。
(2017年7月21日)