「お疲れですか?」
友人からメールが届いた。
ブログの誤字が複数あったらしい。
目が見えない僕はパソコンを使ってメールを書いている。
普通のパソコンに画面の文字を音声化してくれるソフトを入れて使っているのだ。
画面上の矢印が動いても判らないし文字の色が変化しても判らない。
だからマウスは外してありキーボードを使って文字を書いている。
キーボードのFとJには触って判る印がついているし、
エンターキーなどよく使うキーには自分で点字シールを貼っている。
mを押すとエムと聞こえる。
画面にはmと書かれているのだろう。
その次にaを押すとマと聞こえる。
tを押すとティ、次にuを押すとツと聞こえる。
マツナガと書いてからスペースキーを押すと、
「松の木のマツと永いのエイ」と音声が聞こえる。
松永の漢字変換を説明してくれているのだ。
ゆっくりとしっかりと聞きながら書けばいいのだけれど、
ついちょっと聞こえただけでエンターキーを押してしまうこともある。
同音異義語、意外と多い。
階段、会談、怪談、戒壇、解団・・・。
音は同じなので間違ったことにも気づかない。
パソコン力の低い僕はメールを書くくらいが精一杯で難しいことはできない。
送信後に気づいても自分では直せないから管理してくれる友人に頼んでいる。
視覚障害者の機器などへの対応力は個人差が大きい。
凄い人はスマホでナビを使ったり本を読んだり写真を撮ったり・・・。
僕から見たら宇宙人みたいだ。
「勉強すればすぐにできますよ。」
先日も後輩からそうアドバイスされた。
勉強、努力、本当に苦手だ。
これは見えている頃からそうだったから障害とは関係ない。
皆様、僕の五時脱痔、いや誤字脱字にお付き合いください。
(2017年5月29日)