60歳になった。
60歳になれた。
60歳まで生きてこられた。
じんわりとうれしくなった。
しみじみとうれしくなった。
目が見えたらそれはいい。
見えないよりも見えた方がいい。
見たいという気持ちは今でも捨てられない。
それなのに何も見えない僕がここまでこれたのはどうしてだろう。
目覚めた時から眠るまでいつも灰色の世界なのに生き続けてこられたのは何故だろう。
見るということはあきらめられたのに、
生きるということはあきらめられなかったということなのかもしれない。
そして今湧き上がってくるのは「ありがとう」という純粋な思い。
僕を支えてくださった人にありがとう。
僕を応援してくださった人にありがとう。
そして僕を見捨てなかった僕自身にありがとう。
せっかくの人生、まだまだ楽しみます。
もっともっと楽しみます。
(2017年1月5日)