まだたった2年なのか、
もう2年もたったのか、
僕の心はいつまでも右往左往している。
間違いのない事実はもう会えないということだ。
病室で息をしなくなった父ちゃん、葬祭場へ向かう車中、
最後に一緒に過ごした通夜の時間、葬儀場で白骨になった父ちゃん、
その時期の何もかもが記憶に残っている。
画像はないはずなのに自分でも驚くほどの明瞭な記憶だ。
三回忌を迎え、仏壇には仏花やお菓子が備えられている。
ご住職の読経の声とお線香の香りが流れる中で僕は静かに合掌する。
僕の人生の残り時間もあの日から2年少なくなったのだろう。
そういうことを考えるようになった。
いつか人生が終わった時に来世で再会できるとはなかなか思えないが、
でももし本当に会えるなら父ちゃんの顔を見れるかもしれない。
夢は夢で大切にしたいな。
とにかく残りの時間を精一杯生きていきたい。
(2016年11月2日)