50年前、社会にはまだ点字ブロックも音響信号もなかった。
福祉という言葉さえなかったのかもしれない。
その時代に先輩達は白杖を持って集い京都の街を行進した。
見える人も見えない人も見えにくい人も、
皆が笑顔で参加できる未来に向かって歩き始めたのだ。
希望という名のバトンは引き継がれ
今年50回目を迎えた。
300人を超える仲間、関係者、支援者が集まった。
実行委員長の僕は新しい靴を履いて参加した。
ゴールはまだまだ遥か遠くのような気がする。
辿りつくのは困難だろう。
でも一歩でもそこに近づくために歩き続けるのだ。
僕にできることをやっていきたい。
コツコツとやっていきたい。
新しい靴の紐を結びながら、
無意識のささやかな決意を自覚した。
(2016年10月11日)