東京で開催された同行援護資質向上指導者コースの研修会、
北海道からも沖縄からも参加されていた。
日本の各地で活躍されている先生方の研修会だった。
実習も含めた四日間の講座は実施する方も受ける方も結構きついものだった。
集中力の持続も大変だったし体力も必要だった。
僕は講師の一人として参加した。
見えない当事者の代表としてメッセージを伝えるのが僕の役目だった。
役不足は自覚しつつも僕なりに頑張った。
朝から夕方まで4日間連続で会場に足を運んだ。
宿泊もいつものところだったが、
四泊五日のホテル暮らしは疲労感は蓄積されていった。
無事終了した時にはまず安堵感に包まれた。
早く京都に帰って休みたいと思った。
それなのに帰りの新幹線では静かな喜びがじわじわと湧いてきた。
疲労感と満足感が同居していた。
「受講を迷っていたのですが、話を聞けて良かったです。」
「ご著書、アマゾンで注文しました。」
「地元でしっかりと頑張ります。」
感想はまさに僕達へのエールだった。
それは間違いなく僕達の仲間の笑顔につながるということなのだ。
まだこの国のどこかで俯いている仲間がきっといる。
悔しくてこぶしを握っている仲間がいる。
心細くて涙がこぼれそうになっている仲間がいる。
僕がそうだったように。
そして寄り添う人達に出会えれば、
人はきっといつか笑顔になれるのだ。
出会った先生方がきっと寄り添う人になってくださるだろう。
僕は心から感謝した。
(2016年9月10日)