59歳になった。
僕はいわゆる早生まれなので同級生は還暦を迎えるということになる。
もう誕生日そのものに特別な感慨はないけれど、
ここまでこれたんだなと素直に感謝する自分がいるのは、
これなかった同級生が身近にいるからだろうか。
それでも、いろいろな人から届いたバースディメッセージはうれしかった。
時々会う視覚障害の若い女性からは、
「いつまでもかっこいい松永さんでいてください。」と書いてあった。
僕は勿論僕自身の映像は見えないのだけれど、
ロービジョンの彼女もぼんやりとしか見えないはずだ。
だから、その彼女がそんな風に書いてくれたことがなんとなくうれしかった。
実は僕はかっこよくはない。
見えてる頃からそうだったから、
見えなくなってかっこよく変身するはずがない。
ただ、見えるとか見えないとかは無関係に、
美しい夕焼けに出会ったら美しいねって言い合える毎日を過ごせたら素敵だと思う。
美しいものにたくさん出会える一年になればうれしいな。
(2016年1月6日)