地元の視覚障害者の先輩とバスの中で偶然出会った。
彼女はガイドヘルパーさんと一緒だった。
二人で千本北大路のライトハウスから阪急西院駅まで1時間以上かけて歩いて、
桂駅に着いてからうどん屋さんに立ち寄っての帰路ということだった。
「私の顔よりも大きな器にうどんが入っていて、
500円玉くらいのお餅が4個も入っていて食べきれなかったのよ。」
彼女は楽しそうに声を出して笑っていた。
聞いている僕もうれしくなった。
1時間以上、彼女とガイドさんは二人で歩きながらどんな話をしたのだろう。
天神さんの境内も歩いたと言っておられた。
きっとガイドさんはいろいろな風景を彼女に伝えたに違いない。
ガイドさんの声も生き生きしていた。
先輩とガイドさんの織りなす空気から、
その時間がどんなに豊かなものだったかが感じられた。
今年もあとわずかとなったこの時期に、
幸せの意味を考えるヒントをいただいたような気になった。
よし、僕も今年中に餅入りうどんを食べに行くぞ!
(2015年12月17日)