僕は講演終了後も意見交換会に参加し、
そのままの流れで二次会にも参加した。
下戸の僕はウーロン茶で過ごすのだけれど
酒宴の雰囲気が嫌いなわけでもない。
楽しい時間に身を任せ、
その輪の中に入れてもらっていることもうれしく感じることも多い。
奄美の喜界島から参加してくれた彼はとても歌がうまかった。
聞き惚れてしまった。
彼は僕の隣に来てくれて、
出会えて良かったと何度も言ってくれた。
世界が広がったような気がするとも言ってくれた。
そして最後に「島人ぬ宝」を歌ってくれた。
ビギンの歌で僕も好きな歌だ。
でも彼はそれを奄美の言葉で歌ってくれた。
僕は鹿児島県阿久根市の出身なのだけれど、島の言葉は何も判らなかった。
ただ暖かな声が心にまで浸みこんできた。
圧倒的な迫力まで感じた。
彼のやさしさが伝わってきた。
そしていつか奄美の潮風を感じてみたいと思った。
(2015年9月6日)