鹿児島県安全運転管理協議会の研修会、
会場の鹿児島空港ホテルには県内全域から関係者が集った。
それぞれの地域の代表者なので、
実業家、名士と呼ばれる人達がほとんどだった。
平均年齢も60歳は超えていただろう。
警察OBもたくさん参加しておられた。
こうして様々な団体から講演の依頼があり、
いろいろな会場で話を聞いてもらうのだけれど、
それぞれの雰囲気みたいなものもある。
今回はなんとなく「剛」の感じだった。
凛とした空気が会場全体にあった。
僕はいつものように心をこめて語りかけた。
「助け合えるのは人間だけです。」
僕は素直に希望を言葉に変えた。
終盤、数日前の小学校で10歳の子供たちが醸し出した空気と同じものが
会場のあちこちで生まれていた。
人間同士の共感には年齢も性別も、勿論肩書きも職種も関係ないのだ。
暖かな拍手が僕を包んだ。
懇親会では何人もの方が励ましの声をかけてくださった。
感動したと言ってくださった。
握手をしてくださった。
家族に伝えるとか自分の会社の社員に話すとおっしゃってくださった。
本を読んでみるという声も多くあった。
講演依頼もあった。
僕は数えきれないくらいの「ありがとうございます。」を口にした。
何度も何度も頭を下げた。
見える人も見えない人も見えにくい人も皆が笑顔で参加できる社会、
僕達だけがいくら頑張ってもなかなか実現できないだろう。
正しい理解は力となり、
共感してくださる人達のエールがその力を加速してくれるのだ。
勿論、僕の生きているうちにたどり着くなんて思っていない。
でも、いつかきっとそんな日がくる。
講演の後の拍手を聞く度に僕は手応えを感じている。
(2015年9月5日)