時間の計算をしながら、
ちょっとでも余裕がありそうな時はついラジオの野球中継を聞いてしまう。
見えなくなってもう18年も経つのだから、
それぞれのチームの選手がどんな顔しているのかどういう体格なのか、
ピッチャーがどんな投球フォームなのかなどは何も判らない。
でも試合を楽しむのにほとんど影響はない。
いつの間にか試合に入り込んでいる。
見えている頃と同じように楽しんでいる。
ラジオの野球中継には画像はないのだから、
目が見えていなくても見えていても同じ条件ということなのだろう。
野球のルールさえ知っていれば楽しめる。
その点、フィギアスケートとかテニスとかは試合結果に興味はあるのだけれど、
ライヴで放送を聞こうとはしない。
イメージできるかできないかということになるのかな。
野球の試合はプロ野球だけではなくて高校野球も聞いてしまうから好きなのだろう。
視覚障害者の友人達の中には1年に何冊もの本を読んでいる人も多くいる。
音楽や実際にスポーツで汗を流すのが趣味という人もいるし、
複数の趣味を持っている人もいる。
僕は野球を聞く以外は時間があれば寝てしまう。
先日、昨年読んだ本で一番良かったのはと聞かれて答えられなかった。
悩んで答えられなかったのではなくて、
1冊も読んでいなかったから答えられなかったのだ。
カッコ悪いからちょっと読もうかと一瞬思ったけれど、
やっぱり野球か睡眠に向かっている現実がある。
睡眠の中ではいろいろな事にチャレンジしていることもあるのですけれどね、
ほんのたまにですけれど。
(2015年6月21日)