9489、
7250、
10827、
この三日間で僕が歩いた歩数だ。
父が入院したのが10月3日だった。
天国へ旅立ったのが11月2日、家族だけでのお葬式が5日、
この約一か月は時間を見つけては病院に向かう日々だった。
移動には友人の車とかタクシーを頻繁に利用した。
歩かない生活が続いた。
携帯電話にセットされている歩数計が3ケタの日も多くあった。
それでもとても疲れていた。
どうしようもない現実と向かい合いながら、
心身ともにすり減っていっていたのだろう。
5千歩から1万歩くらいが僕の日常の歩数だ。
この三日間の歩数は、少しずつ日常を取り戻していっているということなのだろう。
この三日間の歩みの中で、
何人もの人と触れ合った。
横断歩道で信号を待つ間に、
微かな冬の匂いにも気づいた。
生きている僕は、生きていることに感謝しながら、
また生きていくんだな。
そう思ったら、冬の始まりの空を眺めたくなった。
(2014年11月13日)