82年前の6月14日、新島八重さんがこの世を去った。
彼女の葬儀が行われたのが、同志社の栄光館なのだそうだ。
昨日、その場所で、同志社女子中学校の生徒達に話をした。
栄光館は歴史を刻みながら、堂々とそして静かにたたずんでいた。
800人の生徒達と先生方、
食い入るように僕を見つめ、しっかりと話を聞いてくださった。
八重さんの兄、覚馬氏も中途失明の全盲だったらしい。
教育も福祉も充実していなかった時代に、
盲人達はどうやって生きていったのだろう。
いただいた大きな花束を抱きかかえて歩きながら、
この時代に生きていることに自然に感謝した。
そして、平和に心から感謝した。
見える人も見えない人も見えにくい人も、
皆が笑顔で参加する社会、
まだまだ道半ばだ。
先輩達からのバトンをしっかりと受け継ぎ、
少しくらいは前に進んで、
そして、次の世代に渡せたらと願う。
話を聞いてくれた中から、
また、新しい時代の八重さんが出るだろう。
きっと、未来に向かって手をつないでくれるに違いない。
(2014年6月14日)