小学校の校長先生達のOB会にお招きいただいた。
今年退職された先生もおられたし、
もう20年近くが経過したという先生もおられた。
夕食前の小一時間、お腹もすきはじめた時間帯の講演だったが、
研ぎ澄まされた空気が会場を包んだ。
特に、目が見えない僕と子供達とのやりとりの部分などでは、
先生方のまっすぐな視線が僕に浴びせられた。
それは、真剣さを意味するものだった。
やりとげた充実感、成し遂げられなかった口惜しさ、
それぞれの思いを胸に、それぞれの足跡を振り返りながら、
未来を見つめてくださったのだろう。
講演の後のあたたかな拍手、激励の言葉、
握りしめた手のぬくもりがそれを物語っていた。
それぞれの生きる道程で引退とか退職はあっても、
人間の情熱に終わりはないことを教えられた気がした。
そして、その情熱を心からうれしく感じた。
(2014年5月17日)