視覚障害者のガイドヘルパー講座の最終日、
三日間の講座を終えた二人の男子高校生が感想を述べた。
「最初はあまり気が進まなかったけれど、参加して良かった。
学んだことを、友達に伝えたい。」
「こんな勉強を、中学校や高校などで皆がしたらいいのに。」
それぞれの、飾らない短い言葉が、
参加した大人達の胸に響いた。
そしてそれは、見えない僕達と、見える彼らとの共感をあらわしていた。
遥か遠くにある未来、
見える人も見えない人も見えにくい人も、
皆が笑顔で参加できる未来、
気が遠くなるほどの向こうにあるものなのかもしれない。
でも、本当に少しずつ、
きっとそこに近づいている。
握手をした時、高校生の笑顔を見ながら、
僕は確信した。
やっぱり人間って、助け合いたいと思ってしまう生き物なのだ。
(2014年1月14日)