話を聞いてもらえるだろうか、
講演に出かける時、いつも不安はある。
そして、辿り着くところはいつも同じ、
一人でも二人でも伝われば、それでいい。
だから、思いをこめて話をしよう。
今日は、大学の教育学部の学生達に話をした。
当たり前なのだが、学生達の表情なんて判らない。
ただ、目前の灰色一色の向こう側に、
飾らず、気取らず、そのままの僕で語りかけた。
講演の感想を、帰りの電車の中で、
同行した友人に読んでもらった。
心が洗われるような気がした。
若者達のしなやかな感性は、
ただ頭で理解するだけでなく、
愛に満ちたメッセージを発信していた。
これまでの自分の行動や考え方に懺悔の言葉があり、
これからの生き方への誓いもあった。
知ったことを、周囲に伝えていくといううれしい提案もあった。
ありがとうの言葉が、ならんでいた。
僕は、その素直な言葉をうらやましく感じた。
素敵だと思った。
そして心から、ありがたいと思った。
人間は、誰かの力になりたいと思える。
誰かを笑顔にすることを、
自分の幸せと思える。
その思いが、成熟した社会につながっていくのだろう。
若者達が創っていく社会、楽しみだ。
(2013年12月10日)